●製品の紹介

「静謐の夜桜」

春の夜。辺りには人の気配がなく、ひとり夜桜を見上げている。清らかな闇夜にたたずむ桜の花々が、人の手による光や火によって照らし出されることで、温かみのある静謐な場が生まれている。その幻想的な情景を、香りで表現した作品です。

本作のボトルには、美術家ミヤケマイ（MAI MIYAKE）氏により、Yozakura Tranquilの香りと世界観を元にしたイメージを表現しています。

●成分
エタノール、香料、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、BHT

●品番
P003ST050

香り

●香調
シプレ ウッディー

桜、オークモス、レザーなどを主軸としたシプレ ウッディー調の香り。ベルガモットの爽やかなトップから、光に照らされた桜の花へ。ベースは深みのある夜の自然をイメージし、アガーウッド（沈香）やパチュリのウッディー調に。夜桜の空間には、自然の存在である桜の花と、人工の存在である光や火が共存しています。香りにおいても、両者が共鳴するよう仕上げました。

●構造
［Top］ ベルガモット
［Middle］桜、ゼラニウム、イランイラン
［Base］ オークモス、アガーウッド、カカオ、パチュリ

アーティスト

ミヤケマイ　MAI MIYAKE
http://www.maimiyake.com/

日本の伝統的な美術や工芸の繊細さや奥深さに独自の視点を加え、過去・現在・未来をシームレスにつなげながら、物事の本質や表現の普遍性を問い続ける美術家。
一貫したたおやかな作風でありながら、鑑賞者の既成の価値観をゆさぶり、潜在意識に働き掛ける様な作品で高い評価を得る。斬新でありながら懐かしさを感じさせるタイムレスな作品は、様々なシンボルや物語が、多重構造で鑑賞者との間に独特な空間を産み出す。媒体を問わない表現方法を用いて骨董・工芸・現代美術・デザイン・文芸など、既存の狭苦しい区分を飛び越え、日本美術の文脈を独自の解釈と視点で伝統と革新の間を天衣無縫に往還。

羽鳥書店などから計5冊の作品集が出ている。2008年パリ国立高等美術大学校大学院に留学。京都芸術大学特任教授。（2017～2024）

本作のアートワーク

日本人にとって桜ほど、出会いや別れと共にある花はないのではないかと思います。夜桜はその姿より香りの存在が強くなり、見る以上に存在は大きく、記憶とつながるように感じます。大地に育まれて抽出された自然の息吹。命を感じ、どこか懐かしい記憶とリンクするようなアートワークにしました。

背景側は、伊達冠石の組織を抽出し、それを夜の闇のイメージと重ねて用いました。石は、太古から人間が永遠性を付与させるために用いてきた堅牢な素材であることに着目。アートピースではこの石をくり抜いてボトルに仕上げたので、本品も連動性のあるものとしました。